専門学会の現場からも危機感が募る。日本糖尿病学会と日本高血圧学会は、従来の縦割り診療からの脱却を強く推奨している。血糖値だけをコントロールしても、高血圧を放置すれば人工透析や心不全のリスクは下がらない。逆もまた然りだ。
臨床の現場では、どちらか一方の薬を服用することで満足してしまう患者が後を絶たない。しかし、片方の治療だけでは血管の保護効果は半減する。二つの疾患を独立したものとして扱うのではなく、「一つの全身性血管病」として包括的にアプローチする視点が、現在のガイドラインでも強く求められている。