2011年8月、乃木坂46の1期生オーディションに合格した斎藤ちはる。当時14歳だった彼女は、端正な顔立ちと抜群のスタイルで一目置かれる存在だった。しかし、層の厚い1期生の中で選抜枠に入るのは容易ではない。デビュー初期からフロントで脚光を浴びるメンバーの傍らで、彼女はポジション発表のたびに悔しさを噛み締める日々を送った。
それでも腐ることはなかった。「アンダーライブ」の草創期において、彼女はダンスの精度を徹底的に磨き上げ、MCパートでは進行役として頭角を現していく。観客との距離が近い小規模なステージで積み重ねた実戦経験は、彼女の度胸と表現力を爆発的に向上させた。華やかな表舞台の裏で培われたこの「雑草魂」こそ、のちにアナウンサー試験の面接官らを唸らせる強いメンタリティの源泉となったのだ。