一言で認知症と言っても、そのタイプや発症年齢は多岐にわたる。最も症例が多いとされるのがアルツハイマー型認知症であり、脳内に異常なタンパク質が蓄積することで神経細胞が破壊され、記憶障害や見当識障害が進行していく。一方で、65歳未満で発症する若年性認知症は、現役世代の仕事や生活基盤を根底から揺るがす深刻な課題となっている。
専門機関である日本認知症学会の知見によると、初期症状のサインは単純な「物忘れ」だけにとどまらない。日課だった料理の手順が分からなくなる、感情の起伏が激しくなる、いつも通る道で迷うといった些細な変化が、病のシグナルである場合が多い。厚生労働省が提示する推計データでも、高齢化の進展に伴い認知症高齢者の数は増加傾向にあり、早期発見と早期介入の重要性がこれまで以上に強調されている。