現在、ネット上やSNS(X・旧Twitter、知恵袋など)において協会に対して最も噴出している不満は、組織のスキャンダル以上にチケット大相撲購入方法を巡る不透明感と激しい争奪戦です。
「公式ファンクラブに入会しても最前列の溜席や升席が全く当たらない」「リセールシステムの使い勝手が悪く、転売サイトで高額出品されている」というファンの悲鳴は絶えません。公式販売システム「チケット大相撲」はぴあ等との提携によりデジタル化が進んだものの、依然として「相撲案内所(通称・お茶屋)」を通じた優良顧客向けの優先割り当てルートが残存しています。
現場を取材すると、この構造には功罪両面が存在します。お茶屋制度は、大相撲が長年不況やスキャンダルに見舞われた際にも巨額の維持費を支え続けてきたタニマチ(後援者)文化の結実であり、一概に排除できない歴史的恩義があります。しかし、インバウンドの急増や若い世代のライト層が増加した現在、一般発売での入手難易度が跳ね上がり、「閉鎖的で一見さんお断りの興行」という悪評を加速させる要因にもなっています。
2026年の興行現場では、日本相撲協会 公式日程・番付の発表と同時に海外向け販売枠やダイナミックプライシングの導入実験が行われるなど、段階的な改善が進められています。現場の観戦体験そのものは、両国国技館内の焼き鳥の美味さ、太鼓の響き、力士の激突音など、世界屈指のライブエンターテインメントとしての高い評価を保ち続けています。