ネット上のレビューで散見される「建物が古い」「昭和の雰囲気が残る」という指摘。この噂の真偽を確かめるには、ホテルの歩んできた歴史的背景を正しく把握する必要があります。当館は1986(昭和61)年、当時の名門「京都全日空ホテル」として華々しく開業しました。その後、IHG(インターコンチネンタルホテルズグループ)との提携を経て現在のブランドへとリブランドされた経緯を持ちます。
外観の重厚なタイル張りや、広々としたロビー、地下へと続く螺旋階段といった建築意匠には、確かにバブル前夜の贅を尽くした設計思想が色濃く残っています。しかし、内装が当時のまま放置されているわけではありません。ホテル側は段階的に大規模な客室リニューアルを敢行しており、特に上層階の「プレミアムキャッスルビュールーム」や「エグゼクティブルーム」は、洗練された現代的な和モダンテイストへと劇的な進化を遂げています。
一方で、低層階を中心としたスタンダードタイプの客室や一部の水回り設備(ユニットバスの段差や蛇口の構造など)には、どうしても建築年相応の経年劣化が垣間見えます。これが「期待して訪れたら古かった」というネガティブな口コミ評判を生み出す最大の元凶です。つまり、「ホテル全体が老朽化している」のではなく、「予約した客室グレードによって新旧の格差が極めて大きい」というのが、現場を取材して判明した客観的な事実といえます。