芝浦工大附属の評判と偏差値急騰|共学化と内部進学の真相を追う

芝浦工大附属の評判と偏差値急騰|共学化と内部進学の真相を追う

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長年にわたり工業立国を支える男子校として歩んできた同校が、なぜ大規模な構造改革に踏み切ったのか。芝浦工業大学附属の共学化理由の根底には、国際的なエンジニアリング業界における多様性(ダイバーシティ)の欠如に対する強い危機感がありました。理工系分野における女性研究者や技術者の不足、いわゆる「リケジョ育成」が国策レベルで叫ばれるなか、大学本体とともに附属校段階から女性の参画を促すことが教育機関としての責務であるという判断が下された経緯があります。

もう一つの決定打となったのが、芝浦工大附属の高校募集停止の経緯です。2021年度の中学共学化に伴い、同校は高校からの生徒募集を順次停止し、完全中高一貫教育体制へと大きく舵を切りました。高校からの外部入学生を受け入れる場合、カリキュラムの進度調整やクラス編成に多大なエネルギーを割く必要があります。完全一貫化に踏み切った最大の目的は、中学1年次から高校3年次までの6年間をシームレスに結び、腰を据えた探究活動や大学レベルの研究設備を活用した長期プロジェクトを完遂させることにありました。

この改革の舞台装置となったのが、2017年に完成した芝浦工業大学附属の豊洲キャンパスです。運河沿いに位置する開放的な校舎には、プロ仕様の工作機械や3Dプリンターが立ち並ぶファブラボ、高度な理科実験室が整然と配置されています。都心近接の洗練された教育空間と徹底した安全対策は、理系男子のみならず、これまで理系教育の選択肢が少なかった女子生徒とその保護者層を強く惹きつける結果を生み出しました。

林 結菜
著者

林 結菜

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。