設計図面上の記号を見ているだけでは、実際の生活空間でコードがどう見えるかを想像するのは至難の業です。住宅コミュニティや施工現場から寄せられた実態の声からは、施主と現場監督のすれ違いが鮮明に浮かび上がってきます。
「新築マイホームのリビングで、北欧モダンスタイルの壁紙にこだわったのに、エアコンのコンセントが本体から30cmも離れた中途半端な高さにつけられていた。太いアース線と灰色の電源コードがだらしなく壁を這っており、部屋に入るたびに目に入ってストレスを感じる」(30代施主・戸建て新築)
「工務店に『コンセントを目立たなくしてほしい』とだけ伝えたところ、梁とエアコンの隙間ぎりぎりの天井面に設置された。入居後、大手量販店で高機能エアコンを購入して取り付け業者を呼んだら、『この位置ではプラグの抜き差しが安全にできず、本体の離隔距離も取れないため工事を請け負えない』と設置を拒否されて途方に暮れた」(40代施主・リノベーション)
住宅情報サイトや家づくりブログ「のちぐらし」などの実例でも指摘されている通り、コンセント位置はエアコンを効率的に稼働させる「部屋の長手方向への本体配置」とセットで計画しなければなりません。部屋の短辺に本体を配置せざるを得ない場合や、カーテンレール・窓枠が近接している場合、標準的な位置にコンセントを設けるとカーテンに干渉したり、メンテナンス用ステップを置くスペースすら確保できなくなる現実があります。