インターネット上の歌謡曲アーカイブや過去の歌唱映像が拡散されるたび、SNS上では「うっそ、水森かおりさんの若い頃、綺麗でかわいすぎる」「演歌歌手というより、80年代後半〜90年代初頭の正統派美少女アイドルそのもの」といった驚きの声が相次いでいます。今でこそエレガントなロングドレスや気品あるステージ衣装が定着していますが、1995年9月に「おしろい花」でデビューした当時(当時22歳)の彼女は、清潔感あふれるショートヘアに大きな瞳が印象的な、初々しいルックスでした。
しかし、本人が残した当時の手記や過去のロングインタビューを振り返ると、華やかなビジュアルとは裏腹に、極めて内向的な少女時代を過ごしていたことが明かされています。水森かおり本人は幼少期から学生時代を振り返り、次のように語っています。
「15歳の頃の私は本当に引っ込み思案で、人前に出るのが得意なタイプではありませんでした」
歌好きな父親の影響で幼少期から地域のちびっ子歌唱コンテストなどに出場し、類まれな歌唱力を発揮していたものの、性格そのものは極めて慎み深くシャイだったといいます。短大卒業後に秘書を目指してアメリカ留学を経験するなど、一度は芸能界とは異なる進路を模索した経験が、彼女の佇まいに「どこか地に足の着いた上品さ」と「擦れていない清楚さ」を与えていました。
さらに、デビュー当時の彼女の姿について、大先輩歌手である金井克子は「デビュー当時の彼女のドレス姿は、本当にセンセーショナルだったわよね」と回顧しています。当時、若手演歌歌手といえば着物姿で拳を握るスタイルが業界の不文律だった時代において、水森かおりが提示した洋装の可憐なドレススタイルと愛らしいルックスは、歌謡界に新風を吹き込む鮮烈なインパクトを持っていたのです。