SNS上では「ヘアオイルで髪が再生した」という表現が散見されますが、毛髪科学の観点から言えば、死滅細胞である毛髪が自己再生することはありません。痛んだ髪に対するヘアオイルの真の役割は、油分とコーティング膜による「擬似的なバリア機能の再構築」です。
市販のくせ毛・うねり向けヘアオイルは、髪の内部に水分が出入りして毛髪が膨張するのを防ぐことで、湿気による広がりを抑えます。毛髪内部のコルテックスの偏りを根本から矯正するものではないため、以下の構造的メリットとデメリットを正しく理解しておく必要があります。
- メリット:湿気ブロックによるうねり抑制、摩擦ダメージの軽減、即効性のあるツヤと手触りの向上。
- デメリット・リスク:オイルの過剰蓄積(ビルドアップ)による髪のゴワつき、シャンプー泡立ちの悪化、細毛のボリュームダウン。
オイルを塗ったまま高温のアイロンを当てる「ジュッと音がする行為」は毛髪を著しく炭化させるため、アイロン前の使用が推奨されている専用品以外は、ドライヤー前の濡れた髪かスタイリングの最終仕上げに使うのが鉄則です。