刺激的な作画ばかりにスポットが当たりがちですが、『食戟のソーマ』が単なるお色気作品に終わらず、単行本累計発行部数2000万部を超えるモンスターヒットとなった理由は、原作担当・附田祐斗先生との完璧な役割分担にあります。
主人公・幸平創真が理不尽なエリート階層に立ち向かい、創意工夫と泥臭い努力で勝利をもぎ取るストーリーは、まさに「友情・努力・勝利」を体現したジャンプの王道そのものです。創真が料理を差し出す際の決めゼリフ「おあがりよ!」、そして食後の「御粗末!」に至るカタルシスは、少年漫画としての完成度が極めて高いレベルにありました。
さらに料理研究家の森崎友紀氏がレシピ協力・料理監修として参加したことで、登場する創作料理には科学的根拠や調理理論がしっかりと組み込まれました。精緻な料理描写と熱血バトル、そこに佐伯俊先生のフェティッシュな作画が融合することで、唯一無二のエンターテインメントが完成したのです。