かつて全国のロードサイドを席巻した昭和平成レトロおもちゃ屋の代表格といえば、誰しもがその名を挙げるのが「おもちゃのバンバン」です。同チェーンの草創期を振り返ると、そのルーツは長野県上田市にありました。
当時のおもちゃのバンバン運営会社は、地方都市のモータリゼーションの急速な進展にいち早く着目。駅前商店街の小さな玩具店が主流だった1980年代前半において、幹線道路沿いに広い駐車場を備えたロードサイド玩具店というフォーマットを確立しました。郊外にマイカーで暮らすファミリー層のライフスタイルに合致したことで、フランチャイズを中心に北陸・信越から東北、関東、関西、九州へと破竹の勢いで出店を加速させていきます。
認知度を一気に全国区へと押し上げた最大の功績は、民放各局で大量出稿されたおもちゃのバンバンCMでした。リズミカルで親しみやすいジングルとともに登場するオリジナルキャラクター(マスコットボーイの「バンバン君」など)は、昭和末期から平成初期の子どもたちの脳裏に強烈に焼き付きました。クリスマスや年末商戦、子どもの誕生日になると、「バンバンに連れていってほしい」と親におねだりする光景が日本全国の日常風景となったのです。