ネット上の掲示板やSNS相談窓口で頻繁に見かけるのが、「何も設定していないのに勝手に現在地が追加されていた」という訴えです。まず結論から明確にすると、インスタグラムがユーザーの同意なしに勝手に位置情報を全世界へ公開する不具合は確認されていません。それにもかかわらず、なぜ「勝手についた」と感じる事態が多発するのでしょうか。そこには、アプリの設計(UI/UX)とスマートフォンのGPS機能が絡み合う巧妙な落とし穴が存在します。
最大の要因は、投稿画面で表示される「位置情報を追加」のサジェスト(候補提示)機能です。端末のGPS許可が有効になっている場合、アプリはカメラを起動した場所や現在地から、もっとも近いスポット候補を画面上部に自動表示します。この候補一覧は非常に押しやすい位置に配置されているため、キャプションの入力時やタグ付けの操作中に無意識のうちに画面を誤タップし、意図せず位置情報が付加されたままシェアボタンを押してしまうケースが圧倒的多数を占めています。
もう一つの盲点が、連携機能による自動同期です。過去にFacebook等とアカウントを連携させ、チェックイン機能を日常的に使っていた場合や、直前に訪れた店舗のアカウントをタグ付けした際に、アプリ側が親切心で関連スポットを事前選択する挙動を見せることがあります。これが「何も触っていないのに勝手についた」という強烈な誤解と恐怖を生む元凶です。