世界初の長編フルCGアニメーションとして歴史を塗り替えた『トイ・ストーリー』シリーズには、対照的な魅力を持つ3匹の犬が登場します。
ウッディの右腕として活躍するスリンキー・ドッグのモデルは、1950年代にアメリカのジェームズ・インダストリーズ社から発売された実在のレトロ玩具「スリンキー・ドッグ」です。胴体がバネになったダックスフントの形状は、アニメーション制作において「伸び縮みするアクション」という独自の視覚的面白さを生み出しました。
一方、第1作のラストでアンディの元にやってくる本物の犬がバスターです。バスターの犬種もスリンキーと同じくダックスフント(スムースコート)ですが、こちらは本物の生きた犬。『トイ・ストーリー2』ではウッディが背中に乗って部屋を駆け回る名バディぶりを見せ、『トイ・ストーリー3』では老犬となって眠りこける姿が描かれ、アンディの成長と時の流れを象徴する名脇役となりました。
そして忘れてはならないのが、悪童シドの愛犬スカッドです。犬種は特徴的な卵型の頭部骨格を持つブル・テリア(イングリッシュ・ブル・テリア)。1990年代半ばのCG技術黎明期において、筋肉の陰影や凶暴な威嚇行動が生々しく表現され、おもちゃたちにとっての絶対的な脅威として強烈なインパクトを残しました。