物語の中盤、烏野高校がさらなる進化を求めて参加した「東京合宿編」。音駒や梟谷学園といった強豪校がひしめく中、埼玉の森然高校もまた、独自の存在感を放っていた。下野紘演じる滝野雄介は、緑豊かな環境で育ったチームのウイングスパイカーだ。
彼のセリフ数は決して多くはない。しかし、コート上での掛け声や、他校の選手たちと交わす何気ない日常会話の端々に、高校生らしい「生っぽさ」が宿っている。下野の持ち味である、少しハスキーで少年らしさを残したハイトーンボイスは、過酷な練習の中でもどこか楽しげな合宿の空気を完璧に表現していた。主役を引き立てるための「背景」に終わらない、血の通ったキャラクター造形がそこにある。