サンドウィッチマンが披露したM-1 2007の優勝ネタは、今なおYouTubeの公式アーカイブやネタ動画、配信サービスで歴代最高峰と評されています。その強さは、キャラクターの見た目と台本の精密なアンバランスさにありました。
ファーストラウンドで披露された街頭アンケートは、強面な風貌の伊達氏が実は常識的なツッコミであり、人の良さそうな顔をした富澤氏が奇妙極まりないボケを淡々と連発するという、見た目の先入観を鮮やかに裏切る構造です。ボケの手数、言葉の選び方、そして一切の無駄を削ぎ落とした4分間のタイムキープ。審査員の視線が一気に前のめりになっていく様子が画面越しにも伝わる圧巻のステージングでした。
そして最終決戦で放たれたのが、語り草となっているピザ屋のネタです。「ちょっと何言ってるか分からない」という富澤氏のキラーフレーズをはじめ、ファーストフードやデリバリーという日常的な設定の中に、論理的破綻と突飛なワードをテンポよく落とし込む技術。伊達氏の通る声による切れ味鋭いツッコミが、不条理なボケを観客の理解可能な笑いへと昇華させていきました。