路傍に立つ道路元標の意味を一言で表すなら、「その自治体における道路網の原点(ゼロ地点)」です。旅先やカーナビゲーションで目にする「東京まで〇〇km」「大阪まで〇〇km」といった都市間距離の測定は、正確な起点が定められていなければ成立しません。
明治から大正にかけて、日本が近代国家として急速に交通インフラを整える中で、軍事・産業・郵便などあらゆる分野で正確な道路距離の把握が急務となりました。そこで誕生したのが、市町村ごとに基準点を1カ所定めるという明確な道路元標の設置理由です。石柱そのものが自治体の中心を示し、ここを基準にして路線網の延長距離や維持管理区間が算出されました。