単刀直入にお伝えすると、ドルフィンファンタジー石垣島の現在において営業は行われておらず、施設は完全に閉鎖されています。かつて石垣港の新港地区沿岸に浮かべられていた円形の海上生け簀や浮桟橋、受付棟などの設備はすべて撤去されており、現地を訪れても当時の面影を残す施設は残されていません。
ネット上の旅行ブログや古いまとめ記事では、いまだにおすすめスポットとして紹介されている事例が見受けられますが、これらは更新が放置された過去の情報です。現地を訪れてから営業していない事実を知り、旅程が破綻してしまう家族連れが散見されるため、事前の正確な情報把握が欠かせません。
石垣島ドルフィンファンタジー閉鎖理由の核心にあるのは、自然環境の過酷さと維持運営コストの乖離です。石垣島をはじめとする先島諸島は、毎年夏から秋にかけて猛烈な勢力(中心気圧920〜940hPaクラス、最大瞬間風速60m/s超)の台風が直撃するルート上に位置しています。陸上の水族館と異なり、海上に網を張って仕切る「生け簀(いけす)方式」は、荒天時に波高8メートルを超えるうねりを直接受けるリスクを常に抱えていました。
台風が接近するたびに生け簀の補修やイルカの安全確保に膨大な工数と費用が発生し、年間の設備修繕費は数千万円規模に膨らんでいたと推計されます。加えて、海水温の急激な変化や激しい降雨による塩分濃度の低下など、外海環境特有のストレスからデリケートな海洋哺乳類の健康を守り続けることは、離島の限られたインフラ下において極めて過酷な挑戦でした。経営採算性と動物福祉の維持管理が限界に達した結果、事業者は苦渋の決断として施設閉鎖に踏み切ったのです。