町田市と西隣の神奈川県相模原市との関係は、全国的にも極めて珍しいモザイク状の県境を形成してきました。両市の境界を流れる「境川」は、かつて激しく蛇行する河川であり、毎年のように氾濫を繰り返す暴れ川でした。
昭和から平成にかけて行われた河川改修によって境川の流れは直線化されましたが、行政境界は旧河川の蛇行したルートのまま取り残されてしまいました。その結果、川を渡っていないのに神奈川県相模原市に入ったり、相模原市の中に町田市の飛び地が存在したりという「飛び地・入り組んだ境界線」が各地に多発したのです。生活道路一本を挟んで向かいの家は相模原市、自分の家は町田市という光景は今でも珍しくありません。
こうした入り組んだ状況を解消するため、両市は1999年から長年にわたり境界変更事業(土地の交換)を継続的に実施してきました。この境界調整のニュースが流れるたびに、ネット上では「ついに町田市が神奈川県へ編入されるのか?」という噂が独り歩きして拡散される傾向があります。しかし、行われているのはあくまで生活利便性の向上を目的とした微小な境界線の整序であり、町田市が神奈川県へ編入される計画は一切存在しません。