最愛の母の遺骨を盾に取られた近藤さんは、精神的に極限のプレッシャーに追い込まれました。辞退して母の骨を取り戻すべきか、歌手としての誇りと母への誓いを胸にステージへ立つべきか、苦悶の選択を迫られます。
最終的に近藤さんは「母は、自分が賞を辞退して遺骨を取り戻すことを決して望まないはずだ」と決断。脅迫に屈することなく、1987年12月31日のレコード大賞授賞式に出席しました。
運命の発表の瞬間、見事に大賞を獲得した近藤さんは、ステージ上で大粒の涙を流しながら『愚か者』を熱唱。その気迫に満ちた歌唱と涙の姿は、テレビ中継を通じて日本中のお茶の間に深い感動と憤りを呼び起こしました。