同氏の経営手腕が最も発揮されたのが、日本の鉄道インフラが高速化・過密化を極めた時期における製品ラインナップの拡充と品質マネジメントの徹底です。鉄道車両の運転台に設置される主幹制御器(マスコン)や各種スイッチ、行先表示器、尾灯・前照灯などの表示灯器具において、同社製品は圧倒的な信頼を獲得しました。
特に、国鉄の民営化(JR発足)に伴う新型車両導入ラッシュの時代には、各社の厳しい安全基準と独自仕様に応えるカスタム開発を強力に推進。単なる下請け製造にとどまらず、鉄道運行の安全を根底から支えるシステムインテグレーターとしての地位を確立した経緯があります。さらに鉄道分野にとどまらず、船舶用配電盤や道路交通標識、産業用自動化機器へと事業ポートフォリオを拡大させた功績は、現在の同社の強靭な財務基盤の土台となっています。