SNSや知恵袋などで頻繁に見かける「夢占いで相手も同じ夢を見ている説」や「相手が自分を強く想っているから夢に出てくる」という言説。このロマンチックな噂の真相を、心理学と認知科学の観点から客観的に検証します。
結論から申し上げますと、物理的なテレパシーによって相手の意識が脳内に直接届いているという科学的証拠は存在しません。しかし、心理学者カール・グスタフ・ユングが提唱した「共時性(シンクロニシティ)」や、社会心理学における「好意の返報性」を介して、結果的に双方が同じタイミングで相手を意識している現象は十分に起こり得ます。
実生活において、相手があなたに対して無言の関心や好意の視線を向けていたとします。あなたの脳は五感を通してその微細な非言語シグナルを無意識にキャッチし、夜間の夢として再現します。時を同じくして、相手側もあなたへの好意からあなたの夢を見ている――これが「相手も同じ夢を見ている」と感じられる現象の合理的な正体です。