東京都八王子市大楽寺町、陣馬街道沿いに看板を構える大進亭。最寄り駅であるJR中央線・西八王子駅からはバスで約20分という、決して交通至便とは言えない郊外立地でありながら、連日開店前から熱心なファンが行列を形成します。食べログやラーメンデータベースといった大手レビューサイトでも常に高評価を記録し、街道沿いのロードサイド店舗として確固たる地位を築いてきました。
暖簾をくぐると迎えてくれるのは、厨房から立ち上る豪快な鍋振りの音とラードの香ばしい匂い、そして壁一面に所狭しと貼られた著名人やアスリートたちのサイン色紙です。カウンター席、テーブル席、畳の小上がり座敷に加え、2階には事前の相談で特別コースにも対応する大宴会場を備えており、単なる「大盛り自慢の店」にとどまらない、三世代で親しまれる昔ながらの町中華の温もりが色濃く残っています。
この八王子の町中華「大進亭」がデカ盛りの聖地へと昇華した原点は、創業当時から受け継がれる「現場仕事や運送業、部活動に汗を流す若者たちに、とにかく安く腹一杯食べて力をつけてほしい」という愚直な奉仕精神にあります。提供される料理の圧倒的な物量は、ただの視覚的パフォーマンスではなく、高度経済成長期から多摩西部の産業基盤を根底で支え続けてきた歴史の結晶にほかなりません。