1991年3月、写真週刊誌『フライデー』(1991年4月5日号)が放ったスクープは、平成初期の芸能界に激震を走らせました。掲載されたのは、北海道・小樽の雪景色の中で親密に寄り添い合う尾崎豊と斉藤由貴の姿でした。
誌面には、黒いロングコートに身を包んだ二人が腕を組み、時には肩を寄せ合って運河沿いを歩く決定的な写真が複数枚掲載されました。周囲の目を警戒することなく、まるで恋人同士そのものの距離感で小樽の街を歩く姿は、言い逃れのできない動かぬ証拠となったのです。
尾崎豊は1988年に一般女性の繁美さんと結婚し、1989年には長男・裕哉さんが誕生していました。一方の斉藤由貴は、NHK連続テレビ小説『はね駒』のヒロインを務めるなど、清潔感あふれる実力派女優の代表格でした。「若者の教祖」と呼ばれた既婚のカリスマロックスターと、清純派のトップ女優による禁断の逃避行は、瞬く間にワイドショーや一般紙の社会面を埋め尽くす大騒動へと発展しました。