私たちが抱く戦国時代のイメージ形成において、歴史エンターテインメントが果たした役割は計り知れない。なかでもコーエーテクモゲームスの名作『信長の野望』シリーズは、日本全国を国単位で色分けし、領土を奪い合う視覚的な面白さを広く浸透させた立役者といえる。
さらに歴代の大河ドラマも、各武将の勢力バランスを視覚的に分かりやすく提示してきた。現在、NHKオンデマンドなどを通じて過去の名作を振り返ると、時代ごとに勢力図の描写や解釈が微妙にアップデートされていることに気づかされる。創作物としての分かりやすさと、学術研究が解き明かす複雑な実像。この二つの間を行き来することこそ、歴史を味わう醍醐味といえる。