当時、マコトの弟分のようなイラスト描き・シュンを演じていた山下智久の進化には目を見張るものがある。繊細な少年性を画面に焼き付けた彼は、その後トップアイドルとしてのキャリアを極め、近年は米仏共同制作ドラマ『神の雫/Drops of God』など海外大型プロジェクトで主演を務める国際派俳優へと完全に脱皮した。語学力を武器に自らの手でグローバルな道を切り拓くバイタリティは、エンタメ界のフロンティア精神を象徴している。
そして、敵対する勢力「ブラックエンジェルス」の冷徹な構成員・サル役で強い印象を残した妻夫木聡は、いまや日本映画界に欠かせない至宝となった。李相日監督や石川慶監督をはじめとする名匠たちの作品で主演を務め、数々の映画賞を総なめにする実力派へと登りつめた。当時の粗削りなギラつきを、人間の業を深く掘り下げる重厚な演技力へと昇華させている。