浅漬け人気の再燃は、メディアの変遷とも深く結びついている。古くはNHKの『きょうの料理』で料理家の栗原はるみ氏が紹介してきたような、日常の素材にひと手間を惜しまない丁寧な暮らしの知恵。あるいは日本テレビ系列の『キユーピー3分クッキング』が長年提示してきた、忙しい平日夕方を救うスピーディーな小鉢レシピの数々が、私たちの味覚の土台を作ってきた。
その文脈は現代、インターネットへとダイレクトに接続されている。『クックパッド』では「浅漬け キャベツ 時短」の検索ボリュームが前年比を大きく上回り、YouTubeでは気鋭の料理家たちが競うように独自の時短レシピを配信。昭和・平成の知恵に科学的根拠が加わり、タイパ(タイムパフォーマンス)を重視する若い世代へと急速に浸透している状況だ。