当時の梅田を知る者なら、誰もが一度はその名を耳にしたはずだ。ROUTE271の代名詞とも言えたのが、あの衝撃的な「タイ風焼きそばパン」である。甘酸っぱくスパイシーなパッタイ風の焼きそばを、固すぎず柔らかすぎない絶妙な食感のパン生地で挟み込んだ一品だ。惣菜パンといえば一般的な焼きそばパンやソーセージパンが主流だった時代に、本格的なエスニック料理をそのままパンに仕込むという発想は、業界全体に大きな激震を走らせた。
一口食べれば、ナンプラーとスパイスの香りが一気に広がり、海老の旨味と甘み、そして小麦の香ばしさが口の中で見事に調和する。この味に衝撃を受けた人々がリピーターとなり、口コミはSNSを瞬く間に駆け巡り、全国からファンが押し寄せる一大ムーブメントへと発展していった。