周囲がピリピリと張りつめた空気の中でも、一人だけ風鈴の音を聞いているかのように穏やか。そんな姿を見ると、単なる「マイペースな人」と捉えてしまいがちだ。しかし、メンタルヘルスの専門家によれば、この態度は単なる無頓着ではなく、きわめて理にかなった「感情の自己調整」であるケースが多い。
外部からの刺激やプレッシャーに対して反射的に怒りや焦りを抱くのではなく、心の奥にふんわりとした「クッション」を一枚挟む。脳科学の観点からも、常に緊張モードを維持する脳は損耗が早いことが分かっている。あえて肩の力を抜き、物事を深刻に捉えすぎないスタンスを保つことこそ、激動の時代を乗り切るためのしなやかな防具なのだ。