これまで数多の話題作で印象的な役割を果たしてきたが、作品ごとに見せる顔はまるで別人である。過酷な運命に弄ばれながらも立ち向かう女性の芯の強さを表現したかと思えば、次の作品では人間の内面に潜むダークサイドを恐ろしいほどのリアリティで体現してみせる。
サスペンスやミステリー作品において彼女が見せる一筋縄ではいかない表情は、物語全体のスリルを倍増させるスパイスとして機能してきた。一方で、市井の人々のささやかな喜びや苦悩を描いたヒューマンドラマでは、観客の胸にそっと寄り添うような深い共感を生み出す。この振れ幅の大きさが、彼女のキャリアをより豊かで強固なものにしている。