「子供と一緒に楽しみたいけれど、どの作品から観ればいいか分からない」という声もよく耳にする。まず推したいのは、2014年公開の『ガチンコ!逆襲のロボとーちゃん』だ。父親の尊厳と家族愛という重厚なテーマを、抱腹絶倒のギャグと圧倒的なテンポで描き切った脚本家・中島かずきの手腕が見事というほかない。クライマックスで訪れる「偽物と本物」を巡る切ない葛藤は、世のお父さんたちの涙腺を崩壊させた。
次に挙げたいのが、2003年公開の『栄光のヤキニクロード』だ。熱海で高級焼肉を食べるという愚直な目的のためだけに、全国規模の陰謀に巻き込まれていく野原一家の疾走感。理屈を超えたギャグのつるべ打ちと、シュールな作画表現は、嫌なことを一瞬で忘れさせてくれる最高のエンターテインメントである。
そして3本目は、2018年の『爆盛!カンフーボーイズ〜拉麺大乱〜』だ。友情の危うさと正義の押し売りという、現代のキャンセルカルチャーにも通じる深遠なテーマを、中華街を舞台にした軽快なアクションと共に描き出した隠れた傑作である。