ECサイトや動画投稿サイトでは、数千円で購入できる安価な互換バッテリーと専用工具がセットになった「DIY交換キット」が流通しています。しかし、スマホバッテリー交換 自分でやるリスクは、一般ユーザーが想像する以上に深刻です。
第一のリスクは「発火・爆発の危険」です。現代の薄型スマートフォンは、高密度のリチウムイオンバッテリーが強力な粘着テープで固定されています。取り外しの際にヘラやピンセットで誤ってバッテリーパックを突き刺したり、無理に曲げて内部短絡(ショート)を起こすと、一瞬で数百度の炎と有毒ガスを噴出します。消防庁の統計でも、モバイル機器のセル破損による火災事例は後を絶ちません。
第二に、日本の法規制に関する問題です。技術基準適合証明(技適)を取得している端末であっても、正規の手続きを経ずに個人が無資格で分解・改造を行うと、電波法に抵触する恐れがあります。さらに、自力での分解歴がある端末は、以後のメーカー公式サポート(有償修理を含む)や大手買取チェーンでの査定を一切拒否されるケースがほとんどです。わずか数千円の工賃を惜しんだ結果、10万円以上の端末を全損させるリスクを冒すのは、経済合理性の観点からも決しておすすめできません。