脱染剤とブリーチの違いは?黒染め落としの失敗を防ぐ市販の選び方

脱染剤とブリーチの違いは?黒染め落としの失敗を防ぐ市販の選び方

脱染剤とブリーチの違いは?黒染め落としの失敗を防ぐ市販の選び方についての真相を徹底解説します。

ヘアカラーのやり直しや急ぎのトーンアップにおいて、最も混同されやすいのが「ブリーチ(脱色剤)」と「脱染剤(カラーリムーバー)」の機能差です。両者の最大の違いは、毛髪内部で破壊・分解する対象がまったく異なるという点にあります。

ブリーチは、アルカリ剤と過酸化水素の化学反応によって毛髪本来の黒さを作っている天然の「メラニン色素」を強力に酸化破壊します。そのため、バージン毛(一度も染めていない自毛)に塗布すれば金髪や白に近い明度までトーンが上がりますが、毛髪内部のタンパク質(ケラチン)やCMCを著しく損傷させ、深刻なハイダメージをもたらします。

これに対し、脱染剤は毛髪内部に定着している「酸化染料(人工的なヘアカラーの色素)」の結合を切断・還元分解することに特化した薬剤です。自毛のメラニン色素にはほとんど作用しないため、脱染剤を塗布しても「元の黒髪」が脱色されて金髪になることはありません。あくまで「黒染めやヘアカラーをする直前のベースの明るさ」まで色をリセットする仕組みとなっています。

「脱染剤なら髪が全く痛まない」と表現される理由は、メラニンを分解するほどの強烈なアルカリや酸化剤を使用せず、酸性〜弱アルカリ性のマイルドな還元作用で染料のみをターゲットにするからです。ただし、キューティクルを開いて薬剤を浸透させる物理的負荷や、還元反応に伴うわずかな乾燥は生じるため、完全な無傷(ノーダメージ)というよりは「ブリーチと比較して毛髪の構造破壊が極めて少ない薬剤」と理解するのが正確です。

林 結菜
著者

林 結菜

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。