BOØWYが群馬から上京し、インディーズからライブハウスシーンを駆け上がっていた1980年代初頭。ステージ上で一際異彩を放っていたのが布袋寅泰だった。当時の日本の音楽シーンでは、アメリカン・ハードロックのようなロングヘアにデニムというスタイルが主流だった。その中で彼らが提示したのは、英国ニューウェーヴやパンクの洗練された要素をミックスしたスタイリッシュな黒のスーツスタイルだった。
長身を利かせて足を高く跳ね上げながらリフを刻むアクションは、それまでのギタリストの概念を揺るがすほどのインパクトがあった。ただ立ってソロを弾くのではない。身体全体を打楽器のように連動させてリズムを刻む。視覚と聴覚を同時に支配するそのスタイルは、瞬く間に全国のバンド少年たちを虜にした。