第4部『ダイヤモンドは砕けない』という作品の全体構造において、しげちーの死は「日常系スタンドバトルから本格サスペンス・ミステリーへの決定的な転換点(ターニングポイント)」として機能しています。
しげちーが命を落とすまでの第4部は、杜王町という閉ざされた地方都市の中で、スタンド使い同士がトラブルを起こしつつも最終的には和解し、奇妙な友情を育んでいく明るいコメディタッチの展開が多くを占めていました。しかし、しげちーの無残な死によってその平和な日常は一変します。「この町のどこかに、一般人を装った冷徹な殺人鬼が潜んでいる」という恐怖が現実のものとなり、物語の緊張感は一気に最高潮へと跳ね上がりました。
しげちーの犠牲は、読者に対しても「主要キャラクターであっても容赦なく命を奪われる」というジョジョ本来のシビアな世界観を再認識させました。彼が命を賭して遺したボタンがなければ、杜王町の仲間たちは吉良吉影の存在にすら気付かず、さらなる犠牲者が生まれていたことは間違いありません。しげちーの散り際は、第4部のテーマである「黄金の精神」を体現する最も象徴的なエピソードとなったのです。