組織における業務改善の観点から見ると、串刺し集計は「手軽で即効性が高い反面、シート構造の標準化ができていない組織では事故の原因になりやすい」という二面性を持っています。
串刺し集計を積極的に活用すべき条件
- 支店別売上表や月次予実管理など、全シートの行・列・レイアウトが完全に統一されている場合
- 複数人で勝手にレイアウト変更(行や列の挿入)ができないよう、運用ルールやシート保護が整備されている場合
- SUMやAVERAGEなどの単純な集計作業を手早く終わらせ、集計時間を短縮したい場合
別の手法(Power Queryや単一データベース化)を検討すべき条件
- 提出者によって表のフォーマットが微妙に異なっていたり、行数が可変である場合
- 「特定の商品カテゴリかつ特定地域のみ」といった複雑な多条件フィルタリング集計を行いたい場合
- 年間のシート数が膨大で、ファイル全体の動作が重くなっている場合
業務設計の基本は「シートを分ける前に、1つの大きなテーブルにデータを集約できないか」を検討することです。それでも月別・拠点別にシートを分ける帳票運用が避けられない場合にこそ、串刺し集計やダミーシート設計が真価を発揮します。