長年にわたり愛される楽曲である一方、ネット上やファンの間ではいくつかの誤解やトリビアが散見されます。検証しておくべき主なポイントを整理します。
第一に、「エンディングでデビルマンが座っている場所」に関する誤解です。ファンの間では「建設中の東京タワー」「都庁ビルの工事現場」など様々な推測がなされてきましたが、当時のアニメーション制作関係者の証言や絵コンテ資料によれば、特定の建造物ではなく「人間社会の象徴としての巨大都市を見下ろす工事現場の鉄骨」という心象風景的シンボルとして描かれていました。孤独感を極大化させるための構図設計だったのです。
第二に、「歌手の混同問題」です。ネット上の一部まとめ等で「水木一郎が歌っていた」と誤認されるケースがありますが、初代テレビ版のオリジナル歌唱は前述の通り十田敬三です。水木一郎による名カバー盤が広く流通したことが、記憶の混同を生んだ背景と見られています。
第三に、原作漫画(永井豪版)との関係性です。アニメ版は東映動画主導のヒロイックな設定(デーモン族を裏切った正義の味方)で進行しますが、歌詞に込められた「人の世を捨てて」「戦う男」のニュアンスは、後に描かれた原作版の凄惨なアポカリプス展開をも予見していたかのような深みを宿しています。