映画『キングダム』の制作陣からオファーを受けた際、大沢たかおが真っ先に向き合ったのは「生身の人間が王騎という巨躯の怪物をどう成立させるか」という根本的な命題でした。大沢はまず、徹底的なバルクアップに着手。専属トレーナーの指導のもと、約20kgの体重増量を敢行し、普段の体重から90kg超まで身体をビルドアップさせました。
当時のインタビューや特番で本人が語ったところによると、食事は1日何食にも分けて摂取され、主食を肉とプロテイン中心に切り替える日々が続きました。「肉を食べるのもトレーニングの一部であり、苦痛すら感じる過酷なノルマだった」と述懐するほど、胃腸を酷使しながらの過酷な増量作業でした。
劇中で露わになった丸太のような上腕二頭筋と分厚い胸板は、公開直後からSNS上で「腕の太さはCG加工ではないか」という疑惑が浮上したほどです。しかし、宣伝イベントやメイキング映像で映し出されたのは、衣装の腕部分が破裂しそうになるほどパンプアップした大沢本人の本物の肉体でした。撮影現場では、数ヶ月の撮影期間中もサイズを維持するため、セット裏に特設のトレーニング器具を持ち込み、カットがかかる直前までダンベルを握り続けていたという証言が残っています。