館内を深く知るリピーターたちが口を揃えて称賛するのが、宿泊者限定ラウンジの存在だ。観光地の喧騒に疲れた夕刻、25階のアトリウムフロアにある専用スペースへ滑り込む。目の前に広がるのは、計算し尽くされた開放感と、厳選されたサービスだ。
ラウンジ内では、季節ごとにセレクトされるワインや地ビール、厳選されたフィンガーフードが静かに並ぶ。華美なバイキング形式で人を競わせるような雰囲気は微塵もない。空間のトーンを落としたラウンジには、現代アートの画集や写真集がゆったりと配置され、ゲストは思い思いにページをめくりながらグラスを傾ける。
特筆すべきは、スタッフの距離感の巧みさだ。過剰な干渉を避けつつも、アートの背景や街の隠れた名店を尋ねれば、淀みない知識と情熱をもって応えてくれる。日暮れとともに汐留の摩天楼がオレンジから深い藍色へと移ろうトワイライトタイム、このラウンジで過ごす1時間は、旅の疲労を完全にリセットする特別な効能を持っている。