物語が新たな局面へと突入した『東京喰種:re』でも、妥協なき音楽的挑戦は続いた。オープニングを飾ったCö shu Nie(コシュニエ)の「asphyxia」は、石田スイ自身がインディーズシーンから見出し、直々にオファーを出したことで知られている。複雑に展開するピアノリフと浮遊感あるヴォーカルは、記憶を失った金木の曖昧な輪郭を象徴していた。
さらに元the cabsのギタリスト・高橋國光によるソロプロジェクトösterreich(オーストリア)が放った「無能」や「楽園の君」など、マス向けのヒットの法則を完全に無視したプログレッシブな楽曲群が並ぶ。妥協を許さない尖った音楽の起用こそが、本シリーズが一貫して保ち続けたアイデンティティだ。