加納竜が『西部警察』で躍動できた背景には、デビュー初期から積み上げてきた圧倒的な実績がありました。
1975年にシングル「エロスの海」で歌手として芸能界入りした加納は、端正な顔立ちと均整の取れた肉体美で一躍注目を集めます。彼の名を全国区に押し上げた決定打が、1977年に放送を開始した伝説のドラマ『刑事犬カール』でした。榊原郁恵演じる警察犬訓練士・高田洋子を支える若き刑事・北条進役を熱演し、シェパードのカール号とともに悪を追う凛々しい姿はお茶の間で大人気を博しました。
さらに『鉄道公安官』などのアクション作品にも立て続けに出演。空手などの武道経験に裏打ちされたキレのある動きは、当時のアクション系俳優の中でも群を抜いており、昭和の刑事ドラマ黄金期を代表する若手トップスターとして確固たる地位を築いていたのです。