映像の均質化という病は、動画配信サービスの台頭によってさらに加速した。NetflixやHBO Maxをはじめとするプラットフォームは、視聴完了率や離脱ポイントを秒単位で追跡するアルゴリズムを導入した。その結果、冒頭数秒で強烈な刺激を打ち出し、定型のクリフハンガーを連続させるテンプレートが量産されることになった。
この流れに呑み込まれたウォルト・ディズニー・カンパニーなどの巨大スタジオも、看板フランチャイズの粗製乱造で手痛いしっぺ返しを食らった。アルゴリズムが弾き出した「受ける要素」を詰め込んだコンテンツは、一時的に再生数を稼ぐかもしれない。しかし、消費者の記憶には何も残らない。数字を追うあまり個性を失った作品群は、配信リストの底へと静かに沈んでいく。