スクリーンや美術書だけでなく、若者のポケットマネーで買える雑誌メディアもまた、狂乱の震源地だった。1960年代半ばに創刊された『平凡パンチ』と、それを追うように登場した『週刊プレイボーイ』。この2大雑誌は、グラビア、ファッション、政治、サブカルチャーをごった煮にして若者たちへ叩きつけた。
当時の若者にとって、ページをめくる行為は単なる娯楽ではなかった。アイビー・ルックの着こなしを学び、ベトナム戦争反対の論陣を読み、そして巻頭を飾るヌードグラビアに息を呑む。それらはすべて、既成概念を打ち破るための新しいライフスタイルとして地続きに繋がっていたのである。
印刷技術の進歩とともに、グラビア印刷の質感は飛躍的に向上した。カメラマンたちはスタジオを飛び出し、海外ロケや自然光を大胆に取り入れた撮影を敢行。週刊誌のグラビアは、時代の最先端を走るクリエイターたちが腕を競い合うポップアートの実験場へと進化した。