今回の大規模破綻の根底には、長年続いた価格破壊競争と過剰な拡大路線の歪みがある。運営主体である医療法人社団美実会は、競合がひしめく医療脱毛市場で急速なシェア拡大を狙い、積極的な広告宣伝と新規出店を繰り返してきた。かつてグループ展開の過程で「じぶんクリニック」の統合などを進め、顧客網を一気に広げたものの、その裏で固定費と人件費は膨張を続けていた。
近年、美容医療への参入障壁が下がり、低価格を売りにする競合クリニックが乱立した。新規顧客の獲得コストが高騰する一方で、既存顧客の消化施術枠が逼迫し、予約が取れないというクレームが頻発。前受け金に依存する自転車操業的なキャッシュフローは、新規流入のわずかな鈍化によって致命的な破綻を迎えることとなった。