『宝来屋』が提示するのは、古き良き時代劇の様式美と、現代的なサスペンス映画のスリルが高次元で融合した新たな映像体験だ。暗闇の光と影をコントロールするため、最新のLEDライティングと超高解像度カメラを導入。暗がりの中で蠢く人間の心理を、息をのむ美しさで描き出している。
伝統的な殺陣(たて)の技術に、ハリウッド流のワイヤーアクションやリアルな近接格闘術を取り入れたアクション設計も大きな見どころだ。刀と刀が交錯する音、畳を擦る足音に至るまで音響デザインが緻密に設計されており、観客はまるで自分自身が屋敷の闇に迷い込んだかのような錯覚に陥るだろう。日本の映画制作のレベルを一段上の次元へ引き上げる挑戦が、ここにある。