めぐろパーシモンホールが「残響の美しさ」で称賛される最大の理由は、客席全体を包み込む伝統的なシューボックス型のHall設計にある。舞台から放たれた音が側壁や天井に幾重にも反射し、豊かな温かみを持った残響となって聴衆の耳に届く構造だ。
この施設を運営管理するのは、地域文化の醸成に長年貢献してきた公益財団法人目黒区芸術文化振興財団である。同財団は音響空間のコンディション維持に極めて細やかな配慮を払っており、演奏家からも「自分の出す音が気持ちよく伸びていく」と絶賛される。大ホールの1,200席という規模感も絶妙で、大編成オーケストラのダイナミクスと繊細なソロ演奏が共存する希有な空間を生み出している。