彼の真骨頂は、作品に深みとスパイスを与える「バイプレイヤー」としての真価にある。単に目立つだけの演技ではない。緻密に計算された立ち振る舞いと、ふとした瞬間の目線の動きだけで、登場人物のバックボーンを語ってしまう巧みさがある。
かつて大河ドラマで見せた歴史上の人物たち——幾度となく演じてきた新選組の土方歳三や、重厚な政治劇を繰り広げた石田三成、そして北条義時の盟友にして油断ならない策士・三浦義村。歴史ファンを納得させるリアルな説得力と、現代的なエンタメ性を同居させる技術はまさに職人技だ。ただの悪役や脇役で終わらせず、観客の記憶に強烈な爪痕を残す手法は、長年の経験から導き出された至高の表現と言える。