今回、かつて二人と深く関わったベテラン音楽プロデューサーへの独占取材によって、これまでメディアで明かされることのなかった貴重な未公開エピソードが浮き彫りとなった。それは、ある夜の自宅リビングで起きた小さな奇跡の物語だ。
深夜、作曲の壁にぶつかっていたJUONがアコースティックギターを抱えてコードを模索していた時、隣の部屋からふらりと現れたりりぃが、言葉を交わすことなく即座にハミングで旋律を重ね始めたという。「そこはDマイナーじゃない、もっと低く、胸の奥を削るような音を出しなさい」――彼女の一言で、詰まっていたメロディが一気に解き放たれ、後に多くのファンを魅了することになる名曲のフレーズがその場で誕生したのだ。
言葉による指導ではなく、音と音のぶつかり合い。二人の間には、血の繋がった親子だからこそ到達できる無言の呼吸があった。母は息子の荒削りな衝動を認め、息子は母の深遠な表現力に敬意を払う。この夜のセッションをはじめとする知られざる数々の瞬間が、JUONという稀代のミュージシャンの骨格を作り上げたことは間違いない。