彼の凄みを語る上で外せないのが、年齢を感じさせない肉体管理とスタントへのこだわりだ。サーカス時代からの習慣である毎朝数時間のハードトレーニングを現在も欠かさない。撮影現場では「自分の危険なアクションはすべて自らこなす」ことを流儀としており、共演する若手スタントマンたちを驚愕させている。
ある撮影現場での未公開エピソードがある。極寒の湖での撮影中、機材トラブルによりテイクが何度も重なった時のことだ。周りのスタッフやキャストが寒さで疲弊する中、彼は文句ひとつ言わず水から上がり、現場のクルー全員に温かいジョークを飛ばして場を和ませたという。冷酷な悪役の素顔は、誰よりも温かくプロフェッショナリズムに満ちた人物なのだ。