MRI検査に関してネット上で散見される誤解についても、正しい知識を持っておく必要があります。
代表的な誤解が「MRIは放射線被曝があるから怖い」という思い込みです。MRI(磁気共鳴画像法)は強力な磁石と電波を利用して画像を構成するため、エックス線やCTスキャンのような放射線被曝は一切ありません。身体への遺伝的・生物学的リスクがない安全な検査です。
もうひとつの盲点は「造影剤を使うと劇薬で危険なのではないか」という不安です。CTで用いられるヨード造影剤に比べ、MRIで使われるガドリニウム造影剤はアレルギー発生率が極めて低いとされています。注入時に血管周辺がカッと熱くなる感覚を覚える人がいますが、これは一過性の生理反応であり、副作用ではありません。もちろん、気管支喘息の既往や重度の腎障害がある場合は慎重な投与判断が必要となるため、事前の問診票には正確に病歴を記載してください。
【プロの結論】おすすめできる人・慎重になるべき人の判断基準
検査への向き合い方として、以下の基準を参考に主治医と相談することをおすすめします。
【通常のトンネル型MRIをそのまま受けて問題ない人】
・狭い場所や暗所に対して強い恐怖感や動悸を感じたことがない人
・微小な脳梗塞や微細な靭帯損傷など、最高精度の超高解像度画像(3.0テスラ等)が必須となる疾患の精査を受ける人
【オープン型MRIや鎮静剤の併用を強く検討すべき人】
・過去にエレベーターや満員電車、MRI等でパニック発作や過呼吸を起こした経験がある人
・「絶対に動いてはいけない」というプレッシャーで体が硬直・震えてしまう人
・じっと静止していることが困難な強い腰痛や関節痛、不随意運動を抱えている人