楽器店出荷時のベースや長期間メンテナンスをしていない個体では、弦高が3.5mm以上に達しているケースも珍しくありません。弦高が高すぎる場合、押弦時に指先へ過度な負荷がかかり、左手の疲労やピッチ(音程)の上ずりを招きます。特にハイポジションでコードを鳴らしたり速いフレーズを弾いたりする際、弦を押さえ込むタイムラグが演奏の乱れにつながります。
一方で「弾きやすさ」を過剰に求めて限界まで弦高を下げてしまうと、ベースの弦高ビビり(フレットノイズ)や音詰まりが発生します。弦が振動した際に隣接するフレットに接触し、「バズ音」と呼ばれる耳障りな金属音がアンプから出力されてしまう現象です。特に開放弦やローポジションでのビビりは、弦高だけでなくネックの反りやナット溝の摩耗が複雑に絡み合っているケースが多く見られます。